AudioSnap（PlatinumおよびProfessionalのみ）

SONARのAudioSnapエンジンとテンポの解析機能は、自由にオーディオクリップのリズムやテンポをコントロールし、よりリズミカルに編集することができます。

AudioSnapは、グルーブクリップやV‑Vocalクリップと同様、非破壊で処理されます。あるクリップに対しては、AudioSnap、V‑Vocal、グルーブクリップのいずれか1つだけを使うことができます。

AudioSnapとは

AudioSnapは1つの機能ではなく、様々な処理に使用可能な様々な機能が集められています。AudioSnapパレットにはこれらの機能がそれぞれの処理合わせてレイアウトされています。

図290. AudioSnapパレット

どのように使用するか？

AudioSnapはオーディオクリップからトランジェントを検出します。トランジェントマーカーでなくクリップを動かすことで、オーディオをストレッチせずに済み、もとの音質が変わることがないという利点があります。トランジェントは、大きく音質を変えずに、クリップの伸縮や分割をする場所に適しています。SONARには、それぞれの素材に合わせた高品質のストレッチアルゴリズムがあります。編集時のリアルタイムでの再生には品質の低いアルゴリズムを使い、その後のミックスダウンやトラックへのバウンスに高品質のアルゴリズムを使うこともできます（アルゴリズムとレンダリングを参照）。

SONARでは、AudioSnapパレットを使って、オンラインまたはオフラインのデフォルトのアルゴリズムを決めたり、クリップごとにデフォルトのアルゴリズムを変えたりすることができます。

メモ：このオンラインアルゴリズムは、再生中のプレビューのみを目的としたものです。最終的なオーディオの品質は、ミックスダウン/エクスポート時にオフラインアルゴリズムを使用することで大幅に向上します。

トランジェントマーカーは、AudioSnapがオンになっていて、トランジェントマーカーの表示がオンになっているオーディオクリップに表示されます（クリップのテンポマップを編集するを参照）。

図291. オーディオクリップ

図292. オーディオクリップでトランジェントマーカーを表示

AudioSnapではトランジェントが自動的に検出されますが、編集しようとしている対象によっては、適切な場所にトランジェントマーカーがないこともあります。マーカーは、新しい場所への移動、追加、フィルターでの除去、固定（フィルターがかからないように保護する）などを使って編集することができます。トランジェントマーカーの編集の詳細については、トランジェントマーカーを編集するを参照してください。

AudioSnapの使用

AudioSnapの一般的な使いかたのいくつかの例です。

メトロノームを使わずに録音したオーディオまたはMIDIトラックに合わせて小節線とテンポを調節する（オーディオとプロジェクトのテンポを同期させるを参照）。

タイミングのエラーを修正する（オーディオクリップのタイミングを修正するを参照）。

同期していないトラックのリズムを同期させる（複数のクリップ/トラックのグルーブを作るを参照）。

オーディオの持つグルーブでMIDIを鳴らす（オーディオからMIDIのタイミング情報を抽出するを参照）。

既存のプロジェクトのテンポを変える（プロジェクトのテンポを変えるを参照）。

オーディオとMIDI編集の両方をオーディオの拍にスナップさせる（オーディオの拍にスナップを参照）。

複数トラック間の演奏タイミングをそろえる（マルチトラックの演奏タイミングを調節するを参照）。

オーディオをAudioSnapですぐに編集したい場合は、オーディオとプロジェクトのテンポを同期させるとオーディオクリップのタイミングを修正するを参照してください。AudioSnapのすべてのツールとオプションの詳細については、次のリンクを参照してください。

 

 

関連項目：

AudioSnapトランジェントマーカーでグローバルツールを使用する

トランジェントマーカーを編集する

AudioSnapパレットを使用する

オーディオとプロジェクトのテンポを同期させる

オーディオクリップのタイミングを修正する

オーディオからMIDIのタイミング情報を抽出する

一般的な編集

展開されたマーカーを使用する

アルゴリズムとレンダリング

VocalSyncによるオーディオの自動タイミング調整（Platinumのみ）