その他の最適化

SONAR Jamaica Plain（Update 9）にはCPUのオーバーヘッドを削減する多くの最適化が加えられたため、SONARの操作が以前のバージョンよりずっとスムーズかつ高速になりました。重要な改善点を次にいくつか示します。

スタートスクリーンの最適化

スタートスクリーンの設計を変更したため、読み込みがさらに高速になりました。また、スタートスクリーンの表示と消去のロジック、MRU（Most Recently Used projects、最も最近に使用されたプロジェクト）のロジック、そして言語の互換性も改善されました。

トランスポート開始の高速化

再生開始時のSONARの応答が高速になりました。

プロジェクトの読み込みの高速化

数百のトラックが含まれる大規模なプロジェクトの読み込みが、さらに高速になりました。

VST検索の最適化

多数のサブプラグインの入ったVST “shell”プラグイン（Wavesなど）の検索が、さらに高速になりました。

トラックの動的な録音待機が有効な場合のパフォーマンスの改善

SONARでは、再生中や録音中にトラックを録音待機にしたり録音待機を解除したりできます。これにより、トラックを録音待機にするために最初に再生を停止しなくても、トランスポートの進行中に異なるトラックへ録音することができます。

再生中に録音待機状態を設定できるようにするには、編集 > 環境設定 > プロジェクト > 録音に移動し、再生録音中に録音待機状態の変更を許可するチェックボックスをオンにします。

再生録音中に録音待機状態の変更を許可するをオンにした場合、シンセトラックをその場で動的に録音待機状態にできるように、SONARによって常にシンセインプットの録音用ファイルが事前に作成されます。これにより相当なオーバーヘッドが加わることがあり、多数のシンセトラックを含んだプロジェクトのトランスポートの開始と停止に遅れが生じることがあります。

再生録音中に録音待機状態の変更を許可するの下の新しいシンセ入力が選択されているトラックは許可しないオプションは、シンセトラックを動的に録音待機状態に設定することを禁止するようSONARに指定するため、オーバーヘッドを回避できます。このオプションを有効にした場合、シンセトラックはトランスポートが停止中にのみ録音待機状態を設定できます。シンセ入力が選択されているトラックは許可しないオプションはデフォルトで有効になっています。

シンセトラック再生時のCPU負荷の削減

SONARでは、シンセ出力の無音状態を検出し、無音でないバッファを受け取ったときにのみ、入力のモニター/ミキシング/録音用の出力を動的に有効にするようになりました。数百のシンセトラックが含まれるプロジェクト/テンプレートの場合、CPU負荷が大幅に節減されます。

メモ：VST3バッファは、無音時にシンセが明示的にフラグを立てることができますが、これを実装しているシンセはほとんどありません。SONARでは、無音のシンセ出力を検出するために、VST2とVST3の両方のシンセについて出力がゼロになっているバッファを検出します。多くのシンセでこの処理は有効ですが、デフォルトでランダムな低レベルのノイズを出力するシンセもあります。そのような場合、無音検出は機能せず、CPU負荷の節減は実現しません。

 

関連項目：

再生中/録音中トラックを待機にする

プロジェクト > 録音

プラグインシンセのオーディオ録音

録音

新機能