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ステップ入力

ステップ入力はMIDIデータの入力方法の1つです。簡単で正確に入力することができますが、正確すぎるのが玉に瑕です。ステップ入力では、あらかじめノートの長さを決めておき、MIDIキーボードを押すたびにあらかじめ決めてあった長さの音が入力されます。ノートが入力されると、次の入力タイムまで自動的に進みます。同じ長さの複数のノートを入力することもできますし、違う長さのノートを入力することもできます。実際に入力される音の長さは、音符に対するパーセンテージで指定します。たとえば、ステップサイズを4分音符に、デュレーションを50%にすると、8分音符、8分休符、8分音符、8分休符、が入力されることになります。デュレーションを100%以上にすることもできます。この場合は、ノート同士が重なり合うことになります。

ステップ入力中は、入力したノートが譜面、ピアノロール、イベントリストの各ビューと、トラックビューのクリップ表示部にリアルタイムで表示されます。

ステップ入力中でも各種編集コマンドを使用できます。

メモ：ステップ入力中は、外部からの同期信号は無視されます。

録音中にトラックを変更できます。

各ステップサイズ選択で+キーを押し、2つのステップサイズを合わせます。

間違えて入力したノートを削除できます。

ステップ入力用のキーバインドを使用できます（ステップ入力のキーボードショートカットを参照）。

様々な3連符を入力できます。

任意のティック数のステップサイズを指定できます。

入力するタイムを任意に指定できます。

入力するタイムは、現在タイムとリンクしています。

入力するタイムを微調整できます。

デュレーションをランダマイズできます。

指定したチャンネル、ピッチ、ベロシティで入力できます。

入力中はMIDIノートはThruされます。

ヒント：ノートのデュレーション変更に、テンキーによるキーボードショートカットが使用できます。

ステップ入力では、トラックを録音待機状態にする必要はありません。またループの設定は無視されます。ステップ入力では、常にサウンドオンサウンドと同じ動作で録音されます。

オートアドバンス機能は、あるノートの入力が完了すると、次の入力タイムまで自動的に進む機能です。オートアドバンスがオンの状態で、複数のMIDIキーボードの鍵盤を押さえると、同じタイムに複数のノートを入力することができます。オートアドバンスがオフの状態では、同時に押さえなくてもノートは同じタイムに入力されます。また、異なるデュレーションのノートを同じタイムに入力することもできるようになります。

ステップ入力ダイアログには、ベーシックモードとアドバンストモードの2つのモードがあります。ベーシックモードには基本的なコントロールだけがコンパクトに表示されます。ダイアログ右下にあるBas./Adv.ボタンをクリックするとモードを切り替えることができます。

ベーシックモード：

ステップ入力（ベーシックウィンドウ）

A：録音されるタイム  B：ポジション・スライダー  C：ベーシック/アドバンスト切り替え  D：ステップ入力モードのオン/オフ  E：前のステップ/次のステップへ移動  F：合計ステップサイズ表示  G：カスタムティックサイズ欄

アドバンストモード：

ステップ入力（アドバンストウィンドウ）

A：デュレーションをランダム化欄  B：ステップパターン録音欄  C：前の拍/次の拍へ移動  D：前の小節/次の小節へ移動

ステップ入力の方法

1.	録音待機ボタン をクリックして少しの間押し続けて表示されるポップアップ・メニューからステップ入力を選択します。録音待機ボタンが に切り替わります。

2.	ステップ入力ボタン をクリックしてステップ入力ダイアログを開きます。

3.	ステップ入力ダイアログのモードをベーシックモードに切り替えます。アドバンストモードになっていると、ダイアログ右下にあるモード切替ボタンの表示がBas.になりますので、クリックしてベーシックモードに切り替えます。

4.	以下のいずれかの方法で、ノートを入力するタイムを指定します。

次のステップ・ボタン 、前のステップ・ボタン をクリックして、タイムを移動します。入力されるタイムは、ステップ入力ダイアログの現在タイム欄に表示されます。

ポジション・スライダーを左右にドラッグして入力するタイムを指定します。

ステップ入力ダイアログの現在タイム欄に、小節：拍：ティック形式でタイムを入力します。

5.	以下の方法でステップサイズを指定します。

ステップサイズの各音符アイコンをクリックします。全音符 から64分音符 まで選択できます。付点 、複付点 にすることもできます。Ctrl+クリックや、テンキーの+を押してから別のキーを押すと複数の音符がされ、選択されている音符の合計がステップサイズになります。

3連符を入力するときは、連符にチェックを入れます。次に、何連符にするか、ステップサイズ何個分の中に入れるかを指定します。たとえば3つで4分音符2個分の長さになる3連符を入力する場合は、ステップサイズを4分音符 に、3連符/ステップ2と入力します。3つで8分音符2個分の長さになる3連符を入力する場合は、ステップサイズを8分音符 に、3連符/ステップ2と入力します。一拍の中に5つの音符があるような5連符を入力する場合は、ステップサイズを4分音符に、5 連符/ステップ 1と入力します。

任意のステップサイズで入力するときは、Nボタン をクリックして、ティック単位で入力します。

6.	以下の方法で入力されるノートのデュレーションを指定します。

ステップサイズと同じ長さにするときはステップサイズに従うにチェックを入れます。

任意の長さのノートを入力するときは、ステップサイズ比に、ステップに対する割合を入力します。

7.	入力するトラックを指定します。

8.	オートアドバンス機能を使う（MIDIキーボードの鍵盤から手を離すと自動的に次のステップに進む）ときは、オートアドバンスにチェックを入れます。

9.	MIDIキーボードを弾いてみましょう。オートアドバンスがオンになっていると、MIDIキーボードの鍵盤から手を離すと自動的に次のステップに進みます。オートアドバンスがオフになっていると次のステップには進まないので、続けて同じタイムにノートを入力するか、ナビゲーションの各コントロールを使って、次に入力するタイムへ移動することができます。MIDIキーボードの鍵盤を押したままナビゲーションを操作すると、ステップサイズを一時的に変更することができます。

10.	休符を入れるときは、次のステップ・ボタンをクリックするか、Enterキーを押します。Ctrl＋Zキーを押すと、前のステップを削除にチェックを入れておくと、前のステップ・ボタンをクリックしたときに同時にノートが削除することができます。

11.	ステップ入力を終了するときは、ダイアログ右上にある×をクリックするか、Shift+Rキーを押します。

ステップ入力中、またはステップ入力終了後にCtrl+Zキーを押すと、1ステップずつ元に戻ります。

メモ：アドバンストモードでの設定は、ベーシックモードに切り替えても有効に機能します。

アドバンストモードでステップ入力する

ベーシックモード時に、ダイアログ右下にあるBas./Adv.ボタンをクリックするとアドバンストモードに切り替わり、さらに多くのオプションを指定できるようになります。

目的	操作方法
ノートのデュレーションをランダム化する	ステップサイズに従うのチェックをオフにし、ランダムにする割合を入力します。
一定のピッチ、ベロシティ、MIDIチャンネルで入力する	ピッチ、ベロシティ、チャンネルのいずれかの欄にチェックを入れ、固定するピッチ、ベロシティ、MIDIチャンネルを指定します。
2つのステップサイズを合わせる	2種類のステップサイズの合計をステップサイズにするを参照してください。
入力するタイムと現在タイムを連動させる	現在タイムにリンクにチェックを入れます。
ノートを入力するタイムにオフセットを加える	オフセット欄にティック数を入力します。
拍単位で戻る/進む	一拍戻る 、または一拍進む をクリックします。
小節単位で戻る/進む	一小節戻るボタン または一小節進むボタン をクリックします。
ステップパターン入力を使用する	ステップパターン入力を参照してください。

2種類のステップサイズの合計をステップサイズにする

1.	1つめのステップサイズを選びます。必要であれば、3連符や付点音符を組み合わせて使うこともできます。

2.	テンキー部の+キーを押します。

ステップサイズ「n」ティック欄の値の横に+の印が表示されます。

3.	2つめのステップサイズを選びます。必要であれば、3連符や付点音符を組み合わせて使うこともできます。

ステップサイズ「n」ティック欄に合計ステップサイズが表示されます。

4.	入力したいノートをMIDIキーボードで押して入力します。

新しいノートがトラックに表示され、現在タイムが入力した2つのステップの組み合わせの距離の分だけ動きます。ステップサイズ「n」ティック欄の+サインを切り替えるには、テンキーの+キーを押します。ステップサイズ「n」ティック欄から大きな値をクリアするには、小さい値をクリックするか、小さい値のキーボードショートカットを使います。

ステップ入力時のコマンド実行

マウスで任意のコマンドを実行します。

または

ステップ入力ダイアログの右下にあるステップ入力のオン/オフ をクリックして消灯させます。これによりステップ入力は中断され、ステップ入力を使用していないのと同じキーボードショートカットを使用することができます。

ステップ入力ダイアログを開いたときは、自動的にオンになります。Shift+Rキーでステップ入力のオン/オフを切り替えることができます。ステップ入力ダイアログが開いている状態でも、ダイアログにあるステップ入力のオン/オフ・ボタン をクリックするか、Shift+Rキーを押して、一時的にステップ入力をオフにすることができます。

 

関連項目：

ステップ入力のキーボードショートカット

ステップパターン入力