チュートリアル3：ボーカルおよび楽器の録音

SONAR での音楽制作の最も重要な工程の1つに、デジタルオーディオ録音があります。これは、マイクや楽器からサウンドを取り込んでオーディオトラックに録音するプロセスです。録音が完了すると楽曲の公開に向けた準備として編集、ミックスを行うことができます。

このチュートリアルでは、必要な手順を示し、最良のオーディオ録音方法とその手順を順を追って説明します。

オーディオトラックの追加

チュートリアル1では、プロジェクトテンプレートを開く方法について学びました。では、このチュートリアル用に空のプロジェクトを開きましょう。

1.	ファイルメニューで、新規作成をクリックします。

2.	Basicテンプレートを選択してOKをクリックします。

新しい空白のプロジェクトが作成されます。

空白のプロジェクトを開いて、必要に応じて新しいトラックを挿入できます。デジタルオーディオを録音するには、新しいオーディオトラックが必要です。次の手順を実行して、新しいオーディオトラックを挿入します。

3.	次のいずれかを実行します。

挿入メニューをクリックし、オーディオトラックを選択。

トラック表示部を右クリックし、ポップアップメニューからオーディオトラックの挿入を選択。

トラックビューでトラック追加ボタン をクリックしてトラックの追加メニューを開き、目的の設定を指定して作成をクリックします。

新しいオーディオトラックがプロジェクトに追加されます。

4.	新しいオーディオトラックを拡大し、トラックのコントローラをすべて表示します。詳細については、トラックの表示を拡げるを参照してください。

5.	トラックのコントロールが表示されます。

6.	インプット欄の右側にある矢印をクリックします。

使用可能な入力が表示されます。

7.	楽器が接続されている入力端子を選択します。たとえば、ギターがインプット1に接続されていることがわかっている場合、インプット欄をクリックして、1番目の入力を選択します。オーディオインターフェースによっては、ステレオインプットが、1/2、3/4、または5/6のようなペアになっています。多くの場合、左チャンネルには奇数が割り当てられ、右チャンネルには偶数番号が割り当てられています。

メモ：ほとんどのマイクとギターはモノラルなので、必要に応じて左チャンネルまたは右チャンネルを選択します。

8.	アウトプット欄の右側にある矢印をクリックします。

使用可能な出力が表示されます。

9.	再生時にオーディオトラックの再生に使用する出力を選択します。通常は1と2を選択します。スピーカーまたはオーディオモニターは一般的にこれらのアウトプットに接続されます。

10.	トラックの録音待機ボタン をクリックします。

メモ：SONARでは、録音が有効になっているトラックにのみ録音を行うことができます。SONARではマルチトラック録音が可能なため、この設定が必要です。これにより、新しいデータを録音するトラックがSONARに認識されます。この設定がなければ、全テイク録音中すべてのトラックが録音されます。

11.	録音中に入力音をモニターするには、インプットモニター/Thruボタン をクリックします。多くのサウンドカードおよびオーディオインターフェースには、ハードウェア側の処理でモニターを自動的に行う機能が搭載されています。入力音がすでにモニターできている場合には、次のセクションに進んでください。

録音の準備

ここで、入力レベルをチェックして、入力レベルが十分にあり、入力音が歪んでいないことを確認する必要があります。

録音を開始して、入力に合わせてレベルメーターが反応するのを確認します。

レベルメーターの振れが最大値から程遠い場合、インプットレベルを上げます。レベルメーターが度々最大値まで達するようなら、インプットレベルを下げます。通常は、サウンドカードやオーディオインターフェースの入力端子の横にあるつまみでインプットレベルを調整しますが、この機能はデバイスによって若干異なる場合があります。サウンドカードやオーディオインターフェースを使用して楽器やマイクでの録音を行ったことがない場合は、デバイスの取扱説明書に記載されている手順を参照してください。

図57. 録音レベルメーターのインプットレベルの表示

演奏の録音

これですべての準備が整ったので、録音してみましょう。メトロノームの設定にアクセスするには、編集 > 環境設定 > プロジェクト > メトロノームを選択します。コントロールバーのトランスポートモジュールで、再生時のメトロノームボタン または録音時のメトロノームボタン を右クリックして設定画面を開くこともできます。

12.	メトロノームを2小節カウントインに設定します。

オーディオメトロノームを使用をクリックし、録音時チェックボックスをオンにして、録音カウントインを2小節に設定します。各メトロノームオプションについて詳しくは、ヘルプを参照してください。

13.	トラックの録音待機ボタンをクリックして、トラックが録音可能になっていることを確認します。トラックの録音待機ボタンが のように赤く点灯します。

14.	コントロールバーのトランスポートモジュールの録音ボタンをクリックするか、コンピュータのキーボードのRキーを押します。

2小節のカウントインの後、録音が開始されます。3小節目が始まるときに演奏を開始します。

15.	録音が終わったら、停止ボタン をクリックするか、Spaceキーを押します。

新しいオーディオクリップが表示されます。

16.	再生を押してプロジェクトを再生します。テイクを録音し直したい場合には、編集 > 元に戻すを選択して前の録音を取り消し、納得いくテイクが録音できるまで前述の手順3、4、および5を繰り返します。

これで最初のトラックが録音されました。このトラックに別のパートを重ねて録音できます。これを行うには、トラック1への録音を無効にし、このチュートリアルで説明した手順を繰り返します。これらの手順を繰り返すと、トラック2への録音が完了します。再生すると録音された両方のトラックが再生されます。それぞれのトラックに独自のボリュームコントローラ、パンコントローラ、FXラックがあり、ミュートまたはソロにすることができます。詳しくは、以降のチュートリアルを参照してください。

 

関連項目：

トラブルシューティング